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2025.3.22

3月19日付 鉄鋼新聞に掲載されました!

掲載された記事をご紹介します☆

 

北陸熔断

溶断母材の自動搬送システム導入省力・省人化・安全性向上

北陸熔断は、倉庫内の天井クレーンに溶断母材を自動搬送するシステムを昨年12月末に導入した。自動化によって従来2人で行っていた人手作業が1人で行えるようになり、省力・省人化・安全性の向上につなげる。

同社は北陸建工グループの厚板溶断会社。建築鉄骨向け切板を中心に月産2500トンを手掛ける。

同社の母材は、昨年10月に完成したグループの大型物流拠点「北陸BASE」に集約。構内はドライブスルー方式を採用し、荷捌き時間、トラックの待機時間短縮を実現している。

今回、北陸BASEの10トン×2基の天井クレーンに、最長12メートル(8×40サイズ)、最大重量10トンまでの鋼板を自動搬送するシステムを付帯した。バキュームリフトで鋼板を吸着し、2つのフックで吊る2点吊り構造だ。

入荷された鋼板のメーカー、板厚、サイズなどの情報を事務所内で入力。鋼板を仮置き場(スタート位置)にセットし、ミルシート番号や規格を確認後クレーンを稼働すれば、使用頻度別の所定エリアに搬送される。板幅や厚みが異なっていても鋼板の中心位置を自動で認識し吊り上げ、揃えて積み上げる。阪和興業産業機械部、クレーン製造の日本ホイスト、システム開発のコベルコE&M、制御システム開発のRYODEN、北陸熔断の5社で共同開発した。安全柵や人の接近を検知し緊急停止する機能など安全対策にも配慮した。

これまで母材入荷時の荷降ろしはトラック1台につき2人で対応し、台数が多いと朝から昼までかかっていた。

また使用したい鋼材を在庫の山から取り出す際も半日~1日かかることもあった。危険が伴い作業者負担も大きかった。

システム導入で昼夜・休日問わず作業できるようになり、作業員1人が捜査室から遠隔操作するため省力・省人化や安全性も向上。

酒井社長は「安全性を高め、早出・残業・休日出勤をなくすことが自動化の目的。倉庫作業者を減らし溶断工場に振り向け良い製品をつくりたい」と話した。

同社では昨年2月に切断後の切板部材を自動で取り出し、仕分けるピッキング機を導入した。今後は保有する7基のレーザー切断機すべてに自動ピッキング機の設置をめざしており、自動化を推進することでさらなる作業効率化、省力・省人化を図っていく方針だ。